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「憧れ」と「ねたみ」

まったく対極にある二つの言葉。

憧れは、相手の方に尊敬の念や成功してもらいたいという思いを抱いている。
ねたみは、相手の人を引きずりおろしたいという思いを抱いている。



でも、実際は、どちらも同じ感情(「愚痴の煩悩」と言います)が引き起こしているのです。

あえて定義付けを行うとすれば、どちらも自分とは違う個性を持った人に対する感情のこと。



ここでひとつ例を出しましょう。

芥川龍之介の作品から引用しましょう。

「鼻」という短編小説からのくだりです。

人間の心には互に矛盾(むじゅん)した二つの感情がある。勿論、誰でも他人の不幸に同情しない者はない。所がその人がその不幸を、どうにかして切りぬける事が出来ると、今度はこっちで何となく物足りないような心もちがする。少し誇張して云えば、もう一度その人を、同じ不幸に陥(おとしい)れて見たいような気にさえなる。そうしていつの間にか、消極的ではあるが、ある敵意をその人に対して抱くような事になる。



ここから解説を加えます。

他人の不幸に同情しているときは助けてあげたいと願っています。
でも、その人がピンチを切り抜けてしまうと、今度はもう一度同じ不幸に陥れたくなる。

これは、ねたみの感情(「愚痴の煩悩」)が変化した姿なんです。

この芥川の例は、身近な人に対するねたみの感情を表した例です。




本題に戻して、「憧れ」と「ねたみ」は、その人との距離が遠い時と近い時に起こります。

あこがれ・・・遠い存在の人に対して起こります。
ねたみ・・・身近な存在の人に対して起こります。

ここで、あこがれている人に対して、「うらやましい」という表現をよく使いますね。
この言葉の奥には、「もしAさんが身近な存在になったら、ねたましいから引きずりおろしてやりたい」という気持ちが見え隠れするのです。

この感情に気づくと、本当はねたみ心なんて言う浅ましい気持ちで、「大切な人を引きずりおろしたくない」と思っている心やさしいあなたが、自分の気持ちに気づかないばっかりに、無意識に大切な人の夢の実現の邪魔をしたりする回数が減ると思うのです。

本当は身近な人こそ、その人の幸せや成功を願いたいと思っている心やさしいあなたには、この心を知っていただいて、少しでもあなたにふさわしい貢献マインドを発揮してもらいたいので書き記しておきました。


JACK

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